• 設 立 趣 意 書 

  •  近年、社会的及び経済的な構造の変化から、若者の学びをめぐる環境が厳しくなっています。大学生や短大生、大学院生の約半数が奨学金を利用し、うち6割は返済を必要とする貸与型となっています。返済を必要としない給付型を利用できる学生は限られており、卒業後も将来の長期にわたる返済という不安を抱えながら生活を送っています。

     

     「学び」の意欲を持ちながらも、家庭環境や経済的な理由等から進学が困難な若者はたくさんいます。特に、複雑な家庭環境にある場合は、家族ではない第三者の大人である「伴走者」が支えていくことも重要です。安心して学業に専念できる環境づくりをサポートできる大人の存在が求められながら、公的な支援は不足しているのが現状です。

     

     パルシステムグループでは、理念である「心豊かなくらしと共生の社会を創ります」の具現化の一つとして、若者に対する支援とそれを支える支援団体との連携が重要と考えました。そのため2017年度「学びと協働研究会」を発足し、伴走支援型福祉就労や学費助成制度の実現に向けた具体的施策の検討に着手しました。奨学金制度は、2019年度にモデル事業を開始、2021年2月より本格的に「パルシステム給付型奨学金制度」としてスタートさせています。そして今、募金で支える組合員サポーターも1万人近くになり、多くの支援活動が期待できる状況になりました。

     

    このような経緯を踏まえ今後、この「パルシステム給付型奨学金制度」を継続して運営管理し、さらに発展させていくことを目的に、ここに「一般財団法人パルシステム若者応援基金」を設立します。若者への支援は、パルシステムグループが2030年ビジョンに掲げた「一人ひとりが大切にされる共生の社会づくり」の実践となる第一歩です。社会的な問題と真摯に向き合い、当財団を通じてさまざまな諸課題の解決を図ることで、地域社会に対し協同組合として貢献して参ります。

    以上

     

    2023年9月29日

     

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